まずは服装からチェック!
独学のアイススケートで、プロ級にマスターできる人はごくわずか。基本をきちんと覚えないと、ケガの原因にもなってしまいます。アイススケートの初心者は、まず服装からチェックしていきましょう。
アイスリンクはとても寒いので、冷えを心配して厚着をして行く人も多いようですが、室内リンクは冬の昼間程度に設定されています。
このため極寒の日なら、街中よりリンクのほうが暖かく感じる場合もあるかもしれません。アイススケートは体を使うので、滑り続けているうちに汗をかきます。
服装は冬のジョギングを目安にして、動きやすい防寒機能のあるセットアップがオススメ。暑くなったら脱げるように、フルジップの長袖ジャケットがよいでしょう。
休憩時にジッパーを半分だけ開き、体温調整をしてくださいね。ひらひらした服装や、スキーウェアのようにもたつく服装は、あまりオススメではありません。
ボトムスはスウェットやジャージ、そして靴下は厚めのものがよいでしょう。リンクでレンタルするシューズはクッションがない場合が多いので、靴擦れ防止のためにも厚手のものが安心です。
ペンギン歩きからスタート

アイススケートの初心者が失敗しやすいのは、靴紐の結び方。つま先部分はある程度指が動く程度に余裕を残し、くるぶしをきつく締めます。
ここが緩いと、靴の中で足が遊んでしまい、なかなか踏ん張りが利きません。すねの部分、一番上は指が1本入る程度の隙間を残しておくこと。
前傾姿勢になっても動きやすいか確認したら、早速歩き方の練習を始めましょう。アイススケートの初心者は、まずスケートリンクの手すりにつかまり、氷の上にかかとをつけてつま先を90度くらいに開きます。
逆さの「ハ」の字になるようにしてください。ぐらぐらしないようバランスを整えて、慣れたら手すりから手を離しましょう。これがアイススケートの基本姿勢です。
次はつま先が開いた状態で、ペンギンのようにして歩きます。慌てずゆっくりと一歩ずつ進むこと。最初は手すりにつかまりながら、慣れてきたら手を離してペンギン歩きしてください。ペンギン歩きができるようになると、手すりから手を離せる段階までやってきたことになります。
滑り方の基本
次は片足で滑る練習をしてみましょう。足の位置はペンギン歩きと同じで、片足で氷を蹴り、反対側の足はエッジの上に乗る要領です。
この時のコツは、蹴る足はつま先でなく、エッジの側面を使って蹴ること。アイススケートは靴のつま先部分を使って進むのではなく、足の側面を踏ん張って蹴ることがポイントになります。
つま先を使ってしまう癖は、早い段階でなくしておきましょう。基本的には、歩く姿勢と滑る姿勢は異なります。滑る際は右足と左手、または左足と右手が一緒に出る「ナンバ歩き」にすること。
このバランスを整えるには、ヒザのバネがとても重要になります。上半身を振り子のようにして、体重を左右に移動させながら自然にゆっくりと滑走してみましょう。
曲がり方の基本
アイススケートの初心者が苦手な部分は、進行方向が自分で上手くコントロールできないところ。他の人とぶつかったり、壁に激突したりすることがあります。
これを避けるためには、曲がり方の基本をマスターしておきましょう。一番自然に曲がる方法は、片方の足だけを長めにして滑ること。
左に曲がる場合は、左足の滑り時間を長くすることで、自然と進行方向が左へと傾いていきます。いきなり方向転換するのは危ないので、まずは両足滑りから徐々に曲がりたい方向に行くように、少し体重をかけてみましょう。
止まり方の基本

アイススケートの初心者が一番知りたいのは、ブレーキのかけ方かもしれません。いざという場面で止まれないのはとても危ないので、まず基本的な止まり方は最初に覚えておきましょう。
スキーをしたことがある人ならすぐにわかるはずですが、ブレーキはつま先を合わせるようにスケート靴をハの字にします。足の位置をこのように合わせて、膝を少し落とし気味で内股にすること。
感覚的には、足の内側から外側に力を押し出すようなイメージです。進行方向に対して直角に近すぎると、バランスを崩してしまいますのでご注意くださいね。
あとひとつは、「T」字型に靴を合わせて止まる方法もあります。片方の足は進行方向を向き、逆の足のくるぶしを前方の靴のかかとに合わせてスピードを落としてください。
まとめ
アイススケートの初心者は、氷上が楽しく感じるようになるには時間がかかるかもしれませんが、頭で理解するよりも体感で身につける感覚もあります。最初はスピードを出しすぎず、ゆっくりと距離を長くしていくこと。また姿勢や体重のかけ方は床の上でも練習できるので、家でも試してみるようにしましょう。