【書評】倍速で進化する「自分」になる『鬼速PDCA』

【書評】倍速で進化する「自分」になる『鬼速PDCA』

「努力しても結果に結びつかない」多くのビジネスパーソンが挫折してしまう原因の一つですが、これを解消するのが「PDCA」です。しかし、PDCAも使い方次第で結果は大きくことなります。そんな「PDCA」で成果の出せない人に向けてご紹介するのが「鬼速PDCA」です。「鬼速PDCA」であれば努力を100%結果に変えてしまう力があるのです。


著者・あらすじ

富田和成

株式会社ZUU代表取締役社長兼CEO。神奈川県出身。一橋大学卒。大学在学中にIT分野にて起業。卒業後、野村證券にて数々の営業記録を樹立し、最年少で本社の超富裕層向けプライベートバンク部門に異動。その後、シンガポールでのビジネススクール留学を経て、タイにてASEAN地域の経営戦略を担当。2013年、「世界中の誰もが全力で夢に挑戦できる世界を創る」ことをミッションとして株式会社ZUUを設立。

あらすじ

野村證券で最年少記録を出し続けた著者が独自の「PDCA」を解説します。「鬼速PDCAとは」「鬼速で回すには」「PDCAで重要なもの」など、従来のPDCAの一段上を行きます。

1. 鬼速PDCAとは

皆さんご存じの「PDCAサイクル」。PLAN(計画)DO(実行)CHECK(検証)ACTION(改善)からなる業務改善の手法のことです。著者はPDCAを「前進を続けるためのフレーム」と称しており、最強のビジネススキルと述べています。このPDCAを「鬼速」で回すことを「鬼速PDCA」と呼びます。

既存のPDCAサイクルとの違いをあげると、PLANでは「上位のPDCAをつくる」ことや、「DO」では、「実行サイクルを高速で回す」、「A」は「ACTION」ではなく「ADJUST」で、何か大幅な計画を変更しなければならない時に「新規のPDCA」をつくります。「鬼速PDCA」は努力を100%結果に変えるフレームワークなのです。

2. 鬼速な「P」とは

鬼速PDCAの「P」において重要となるキーワードが「KGIの設定」「KPI化する」です。「KGI」とは、「Key Goal Indicator」のことで、定量化したゴールのことを指します。ゴールを具体的な数字に落とし込み、定量化することで、具体的な戦略を立てることができます。1~3ヶ月後で達成できるゴールを設定することで、達成しやすい目標となります。

「KPI」とは、「Key Performance Indicator」のことで、結果目標のことです。検証フェーズで客観的に進捗状況を把握するためのものであり、ゴールに近づくためのサブゴールとして捉えます。各課題をKPI化し、数字に表します。

3. 鬼速な「D」とは

鬼速PDCAの「D」において重要となるキーワードが「KDI化する」です。KDIとは「Key DO Indicator」のことで、「DO」を定量化することです。「どれだけ計画を実行できたか」を客観的に判断するための指標のことを指します。例えば、「1,000ページの本を読む」ことがDOとしたら、「毎週200ページずつ読む」というように、こまめな行動目標を立て、その達成率を確認しながら軌道修正していきます。

なぜKDIが必要なのかというと、「KPIは簡単にコントロールできない」からです。目標を設定しても、必ずしも100%の行動が100%の結果を生むとは限らないので、KDI化することで、どれだけ実行できたかがわかるのです。

4. 鬼速な「C」とは

鬼速PDCAの「C」において重要となるキーワードが「検証をしない」「検証しかしない」です。PDCAが失敗してしまう原因として、この検証フェーズが大きく関係しているといいます。まず、「検証しない」。せっかく計画を立てて実行に移しているのに「検証しない」という会社が多いといいます。「時間がない」というのが多くの理由ですが、最速でゴールに到達するには、検証頻度を上げなければならないのです。

次に「検証しかしない」。「検証しない」の逆パターンで、「PDCAは振り返りが重要」というイメージあり、ひたすら検証ばかりしてしまいます。これでは文字通り、前に進むことができず、答えが出ないのです。検証フェーズにおいては、これら2つの失敗に陥らないことを注意しなければなりません。

5. 鬼速な「A」とは

鬼速PDCAの「A」において重要となるキーワードが「検証結果を考え、調整案を考える」です。調整フェーズでは、検証結果を踏まえ、調整案を考え、次のサイクルにつなげることが目的です。実のところ、PDCAサイクルの「A」は一番わかりそうで、わからない部分です。なぜなら、検証の対象であるKGI・KPI・KDIの検証結果次第で、「調整」のレベルが大きく変わるからです。

主なケースとして「ゴールレベルの調整が必要なもの」「計画の大幅な見直しが必要そうなもの」「解決案・DO・TODOレベルの調整が必要そうなもの」「調整の必要がなさそうなもの」に分けられます。検証結果を踏まえた調整を考え、調整案に優先順位をつけます。最後に次のサイクルへと繋げることで、調整フェーズは完了します。

まとめ

『鬼速PDCA』について要約しました。著者は最後に「そこにあぐらをかいてはいけない。人の価値とは本来“いま”で決まるからである。」と述べています。これは、変化の目まぐるしい時代において「あぐらをかくこと」は命取りになるからです。PDCAを使い、常に進化し、常に変わることで、未来を生き抜くことができるのです。

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