【書評】仕事の「超キホン」をインストールする『コンサル一年目が学ぶこと』

【書評】仕事の「超キホン」をインストールする『コンサル一年目が学ぶこと』

仕事で成果を出せない人には、決定的な原因がありました。それが「基本」です。なぜなら「基本」がなければ「応用」ができず、応用ができなければ、文字通り「成果は出せない」からです。そこで今日ご紹介するのが、仕事の「普遍的スキル」がまとめられた本です。「普遍的スキル」を手に入れることで、成果への道が拓かれるでしょう。


著者・あらすじ

大石哲之

1975年生まれ。慶應義塾大学卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)。株式会社ジョブウェブの創業を経て、株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役(現職)、株式会社タグボート監査役(現職)、一般社団法人日本デジタルマネー協会理事。現在は、ビジネスコンサルタントとして、作家、ブロガー活動を通じて情報を発信している。

あらすじ

人気ビジネスコンサルタントが、「仕事の基本」を一冊の本にまとめます。「コンサル流話す技術」「コンサル流思考法」「コンサル流ビジネスマインド」など、コンサルタントにとどまらず、ビジネスパーソン全般に役立つスキルが網羅されています。

1. コミュニケーションスキル

ビジネスパーソンにとって必要不可欠なものとして「コミュニケーションスキル」があります。ここでは普遍的なコミュニケーションスキルを2つ紹介します。まず「結論から話す」これは「コミュニケーションの鉄則」とも言われる話し方で、結論から話すことで「短い時間で相手に必要なこと」を伝えることができます。著者がすすめるのは「PREP法」です。P(Point)結論 R(Reason)理由づけ E(Example)具体例 P(Point)結論の繰り返しで締める。

例えば・・・P「ビジネス書を読めば成功する」R「なぜなら、成功者が書いた本だから」E「今話題の○○氏は、毎日ビジネス書を読んでいた」P「このことから、ビジネス書を読むと成功する」このようにPREPの型に沿って話すことで、短時間で伝えたい事が伝わります。次に「ファクトで語る」これは、数字という動かしようのない事実で語る事で、人を納得させるというものです。

著者は新人時代「営業の効率を上げるプロジェクト」に配属され、そこでおこなったのが、営業社員の行動に関するデータ分析でした。営業の日報を取り寄せ、誰がどこに何回訪問したのか集計し、売り上げ実績や市場規模のデータを付きあわせます。その結果、営業社員の傾向がわかりました。予算がある顧客へは足を運ばず、営業しやすいところへ行っていたのです。これらデータの数字によって、上司は納得し、営業の効率が上がりました。このように、数字というファクトで語ったことで、相手は納得し、こちらの意見に耳を傾けてくれたのです。

2. 思考術

変化の著しいビジネスシーンでは、様々な問題が発生します。この時、どんな「考え方」をし、決断するかで、結果は大きく変わってきます。では、どんな「考え方」をすればいいのでしょうか?コンサルタントが一年目で教わる普遍的な思考術として「ロジックツリー」があります。

「ロジックツリー」とは、ロジカルシンキングのひとつで、問題を小さな問題に分解し、それぞれの論点を分析することで、全体の答えを出すというものです。そのメリットは「一生使える」「全体が把握できるようになる」「捨てる能力が身につく」「意志決定のスピードが上がる」などがあります。

例えば「痩せる」という課題があったとしたら、テーマ「痩せる」→「カロリー摂取量を減らす」「カロリー消費量を増やす」という枝分かれになります。「カロリー摂取量を減らす」→「口からの摂取量を減らす」「体内への吸収率を下げる」となり、「カロリー消費量を増やす」→「カロリー放出量を増やす」「基礎代謝率を上げる」となります。

これらを総括すると、「痩せる」には、「口からの摂取量を減らす」「体内への吸収率を下げる」「カロリー放出量を増やす」「基礎代謝率を上げる」が論点となり、どうしたら実現できるかを考えることができ、最終的な行動に落とし込むことができるのです。また、それぞれの論点に数値分析を加えることで、さらに精密な行動プランを立てることができます。

3. ビジネスマインド

仕事をする人であれば、誰もが知っておきたいものがあります。それが「ビジネスマインド」です。著者がすすめるビジネスマインドとして、「スピードと質を両立する」があります。これは、文字通りスピードと質の両方を重視することです。一般的に「時間をかけないといいものはできない」「質の高いものにするには、たくさん時間を使えばいい」と言われますが、これらはデタラメで、実際は「スピードを追求すると、質も向上する」のです。

ポイントは、時間をかけて完璧を目指すより、未完成でいいから早く仕上げることです。なぜなら、早く仕上げれば軌道修正が可能だからです。完璧を目指して、時間ばかり過ぎてしまっては、軌道修正がきかなくなるのです。まずは、時間をかけずに大枠の方向性を決めるだけでもよいでしょう。大まかな答えを見つけ、それを仮説検証のサイクルにのせることで、よい結果に繋がります。以上のことから、質を上げたければ、まずスピードを上げることが大前提であり、スピードも質も両立することができるのです。

まとめ

『コンサル一年目が学ぶこと』について要約しました。著者は最後に「無駄な学びはありません。最終的にすべてがつながっていくはずです」と締めくくります。私たちは、どうしても結果ばかりを求めてしまいがちです。しかし、そこにどんな「学び」があるか、そこから何が「学べる」かも、重要だということを忘れてはいけません。「学び」という視点から物事を見ることで成果に繋がるのです。

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