【書評】人生の「軸」となる考え方を身につける『1分間論語』

【書評】人生の「軸」となる考え方を身につける『1分間論語』

「何を信じていいかわからない」「よく“自分がない”と言われる」そんな人生に迷える人がいます。どうしたら彼らを救うことができるのでしょうか?その解決策となるのが、今日ご紹介する「論語」です。「論語」は、まさに人生を生き抜く指針だったのです。


著者・あらすじ

齋藤孝

1960年、静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。

あらすじ

人気作家が、1分間で知ることができる「論語」を解説します。「リーダーの心得」「不遇の時の心得」「行動の心得」など、人生の行動指針となる教えを伝授します。

1. 論語とは?

そもそも、「論語」とは何でしょうか?ご存じの方も、今一度おさらいしてみましょう。「論語」とは、2500年ほど前、春秋時代を生きた「孔子」の語録集のことです。章句の数は、400字詰めの原稿用紙、30枚程度といわれます。日本では、江戸時代に武士の心構えとして盛んに学ばれ、強い影響を与えます。

孔子とは、紀元前552年に、中国中東部の「魯」の国で生まれ、その時代は、約200の国が、武力による領土の拡大を図る、乱世の時代でした。孔子は、この乱れた国を道徳や教育によって立て直そうと政治家を目指しますが、さまざま苦境に陥ります。

晩年は、教育家として活躍し、弟子の数も3000人を超え、多くの有能な人物を世に送り出しました。そんな孔子の言葉は、苦境から立ち上がり、どんな状況も生き抜ける「力」となるのです。

2. リーダーの心構え

子の曰く、「視るには明を思い、聴くには聡を思い、色には温を思い、貌には恭を思い、言には忠を思い、事には敬を思い、疑わしきには問いを思い怒りには難を思い、得るを見ては義を思う」

「見る時にははっきり見ること、聴くときはもれなく聴くこと、顔つきはおだやかであること、態度は謙虚であること、言葉は誠実であること、仕事は慎重であること、疑わしいことは問いかけること、怒ったらアフターフォローすること、利得を目の前にしたら、公正な同義を思うこと」という意味です。

これは、リーダーに必要な心構えについてまとめたものです。リーダーには、威厳と思いやりの両方が必要で、言行一致していなければ、部下はついてきません。成果主義、実力主義の世の中では、「結果さえ出していれば何でもOK」という考え方が横行します。しかし、そこに「言行一致」がなければ、一時の成果で終わるでしょう。

3. 不遇の時の心構え

子の曰く「天を怨みず、人を咎めず、下学して上達す。我を知る者は其れ天か。」意味は、「これまで不運であっても天を恨まず、人をとがめず、身近なことを学んで高尚な道徳へと達してきた。そのことをわかってくれるのは、天だ。」です。

人は不遇な時、投げやりになったり、人のせいにしたくなったりします。しかし、そんな時こそ、「お天道様がみてくれている」と思うと、不思議と心が静まるのです。孔子は、苦労人でしたが、それでも腐ることなく、学問に励んだ結果、多くの人々の支持を得ることができました。どんな苦境でも、前向きにとらえて挽回のチャンスを狙うことで、功を奏します。

4. 人生の心構え

子の曰く「吾十有五にして学を志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順がう。七十にして心の欲する所に従って、矩をこえず。」意味は、私は15歳で学問に志、30にして独立した。40になって迷わなくなり、50にして天命をしった。60になり人の言葉を素直に聞けるようになり、70になって思ったことを自由にやっても道を外すことはなくなった」です。

わたしたちは、「もう若くないから」「まだ早すぎる」など、年齢を理由に挑戦しない時があります。しかし、人生にもう遅い、まだ早いは存在せず、やりたいと思ったら、「今」やるのが好機です。Microsoftのビル・ゲイツ、Facebookのマーク・ザッカーバーグ、Dellのマイケル・デルは、19歳で企業し、日清食品の創業者、安藤百福は、50代で大成功を収めました。このように、人生において「遅い」「早い」はないのです。

まとめ

『1分間論語』について要約しました。論語は実のところ、私たちの生活の中に、すでに存在します。「過ぎたる及ばざるがごとし」「巧言令色鮮し仁」「温故知新」は、すべて論語から由来している言葉です。そんな身近な学問である「論語」を知り、人生を生き抜くヒントを手に入れましょう。

MinSuku
WORKPORT
U29JOB



関連するキーワード


書評 論語

関連する投稿


【書評】成功に必要不可欠な「要素」を知る『「自分の名前」で勝負する方法を教えよう。効率的に成功をつかむためのヒント40』

【書評】成功に必要不可欠な「要素」を知る『「自分の名前」で勝負する方法を教えよう。効率的に成功をつかむためのヒント40』

「努力しているのに成功できない」と悩むビジネスパーソンがいます。なぜ彼らは成功できないのでしょうか?その答えはもしかしたら「チャンスを掴めていない」ことが原因かもしれません。そこで今日は、成功するために必要な「掴む力がつく本」をご紹介します。


【書評】ビジネスの根本原理を学ぶ『トレードオフ 上質をとるか、手軽をとるか』

【書評】ビジネスの根本原理を学ぶ『トレードオフ 上質をとるか、手軽をとるか』

「商品が売れない」「顧客を獲得できない」ビジネスパーソンであれば、誰もが抱える悩みです。世の中にはたくさんの方法やテクニックが語り継がれていますが、実は「本質」を知らない限り、それらは無意味なものとなります。そこで今日は、ビジネスの本質となる考え方についてまとめられた本をご紹介します。


【書評】お金持ちの実態を知り「成功法則」を手に入れる『となりの億万長者 成功を生む7つの法則』

【書評】お金持ちの実態を知り「成功法則」を手に入れる『となりの億万長者 成功を生む7つの法則』

「お金持ちになりたい」とビジネス書を読み漁るも、なぜかお金持ちにはなれません。世に存在する億万長者は一体、どうやってお金持ちになったのでしょうか?今日は、そのヒントとなる「成功者の実態」をまとめた一冊をご紹介いたします。


【書評】倍速で進化する「自分」になる『鬼速PDCA』

【書評】倍速で進化する「自分」になる『鬼速PDCA』

「努力しても結果に結びつかない」多くのビジネスパーソンが挫折してしまう原因の一つですが、これを解消するのが「PDCA」です。しかし、PDCAも使い方次第で結果は大きくことなります。そんな「PDCA」で成果の出せない人に向けてご紹介するのが「鬼速PDCA」です。「鬼速PDCA」であれば努力を100%結果に変えてしまう力があるのです。


【書評】最強のフレームワークを手に入れる『シンプルに結果を出す人の5W1H思考』

【書評】最強のフレームワークを手に入れる『シンプルに結果を出す人の5W1H思考』

「仕事を効率化したい」と願うビジネスパーソンがいます。フレームワークを駆使するも、今ひとつ成果に繋がらない。何かいい方法はないものでしょうか?実をいいますと、すでに皆さんが知っている方法で、ビジネスの生産性を上げる方法があったのです。今日は、皆さんご存知の5W1Hで生産性を上げる方法についてお届けします。


最新の投稿


距離を縮めたいけれど方法がわからない!近づくためのポイント

距離を縮めたいけれど方法がわからない!近づくためのポイント

距離を縮めたいと思った時、どのような行動に出るべきなのでしょうか。慎重にしなければならないと思い、なかなか話しかけられないことも多いもの。ですがこのままでは意中の人と近づけず、今まで以上に絆が深まることもないかもしれません。距離を縮めたいと感じた時にはいくつかのポイントを意識して、たくさんやりとりをするようにしてみましょう。


SlackとAWS ソフトウェア開発で戦略的提携を発表

SlackとAWS ソフトウェア開発で戦略的提携を発表

Slack TechnologiesとAmazon傘下のAWSは、ソフトウェア開発において戦略的提携を行うと発表しました。


ALSOK 非接触での入室制限を実現するAI体温測定顔認証端末を販売

ALSOK 非接触での入室制限を実現するAI体温測定顔認証端末を販売

ALSOKは、新型コロナウイルス感染症対策を目的としたAI体温測定顔認証端末「FACE FOUR」の販売を開始すると発表しました。


距離を感じる心理になる理由について

距離を感じる心理になる理由について

距離を感じる心理になるのは、理由があることがほとんどです。できれば距離を感じたくない相手とも「なんだか遠いな…」と寂しくなる時がありますよね。今回は距離を感じる心理になる理由について、一緒に見ていきましょう。


FUJI ROCK 今夏開催を断念し来年8月への延期を発表

FUJI ROCK 今夏開催を断念し来年8月への延期を発表

フジロック・フェスティバル事務局が、公式サイト上で、2020年8月21〜23日に予定していたFUJI ROCK FESTIVAL’20の開催を断念し、来年の8月へ延期すると発表しました。