【書評】“IoTビジネス”の基本を身につける『IoTビジネスがよくわかる本』

【書評】“IoTビジネス”の基本を身につける『IoTビジネスがよくわかる本』

ニュースで頻繁に目にする機会が増えた「IoT」ですが、皆さんはどこまで理解しているでしょうか?実はもうすでに、IoTが私たちの生活の中に深く根付いていました。そこで今日は、来るIoT社会に向けて「IoTの基礎知識」を解説します。


著者・あらすじ

株式会社富士通総研

細井和宏

1958年生まれ。1983年京都大学工学部数理工学研究科卒業後、富士通入社。

池田義幸

1966年生まれ。1989年慶應義塾大学商学部卒業後、富士通入社。

佐々木哲也

1980年生まれ。2003年法政大学社会学部卒業後、富士通総研入社。

黒木昭博

1983年生まれ。上智大学大学院経済学研究科経営学専攻修了。2008年、富士通総研入社。

菊本徹

1970年生まれ。化学メーカー勤務後、独立系コンサルティングファームにてERP導入などにかかわる業務プロセス改革を実施。2008年から富士通総研に入社。

小田和樹

1987年生まれ。東京理科大学大学院理工学研究科情報科学専攻修了。2012年、富士通総研入社。

あらすじ

富士通グループのシンクタンクの研究員が、「IoTビジネス」についてまとめます。「IoTとは」「IoTビジネスに必要なもの」「IoTビジネスをはじめるには」など、IoTの基礎とビジネスへの応用の仕方が網羅されています。

1. “IoT”って何?

そもそも“IoT”(アイオーティー)とは、どんなものでしょうか?IoTとは、「Internet Of Things」の略で、「モノのインターネット化」という意味です。

「モノのインターネット化」とは、「人間の営みをよりよくするサービスを実現するためのデバイスと、そのデバイスがインターネットを介して、あらゆるものにつながっていく」という意味があります。

私たちの生活の中の「IoT」といえば、掃除ロボットはもちろん、料理ロボットも登場しています。近年では「ホームセキュリティ」「Webカメラ」「スマートロック」など、安全性の面で注目されています。

外出先から侵入者や戸締まりの状況を確認できたり、撮影した画像をリアルタイムで見ることができたり、スマートフォン自体が家のカギになったりと、「より安全」に生活ができるようになっています。

職場などでは、ホワイトカラーの生産性向上に大きな期待が寄せられています。オフィス全体を効率化したり、コミュニケーションの質を高めたりと、活躍の場が次々と広がっています。

2. IoTを支える技術

私たちの生活をより便利にするためのIoTですが、このIoTを支えるのが、「デバイス」「ネットワーク」「アプリケーション」「プラットフォーム」の4つの技術です。

「デバイス」は、センサーや設置機器、アクチュエーター(電気エネルギーを運動に変換する装置)の総称です。「ネットワーク」は、センシングデータ(センサーを利用して量や音・光・圧力・温度などを計測すること)によって、機器の状態を知ります。「アプリケーション」は、データ解析、制御指示を行います。「プラットフォーム」は、利用者にサービスの提供を行います。

これら4つの技術は、それぞれ最新技術が活用されており、新たな技術開発もされています。実は、IoTを普及するきっかけとなったのが、「デバイスの小型化と省電力化」と言われています。

デバイスが小型化し、情報を集積化した結果、どんな場所でもデバイスを設置できるようになったからです。私たちが使っているスマートフォンのカメラには、「手ぶれ補正装置」がついていますが、これは小型化されたセンサーによって補正を行っているのです。

3. "IoTビジネス”のポイント

「IoTビジネスをしたい」と思っても、何から手を出したらいいかわかりません。最初にやるべきことは、「何の課題を解決するか?」を考えることです。

IoTツールを使うことで、「何が解決され、何が実現されるか」が最重要なのです。そのために行うことが、「課題の探求・発見」です。ではどうしたら、課題を発見することができるのでしょうか?著者はそのポイントを「身近な課題に着目する」「自分自身の原体験にフォーカスする」「世の中の変化を洞察する」の3つをあげています。

「身近な課題に着目する」とは、街を歩いて観察し、気になったことや感じたことなど、事象から課題を発見します。「自分自身の原体験にフォーカスする」とは、自分の体験したことで、うれしかったこと、悲しかったことなどを思い出します。

自分の感情が大きく動いた時に課題のヒントがあります。「世の中の変化を洞察する」とは、世の中の変化を予想し、理想と現状のギャップに目をつけます。業界紙、専門誌などの情報からも課題のヒントが見つかります。このように、世の中の動向や自分の感情に目を向けることで、IoTビジネスに必要不可欠な「課題」が見えてくるのです。

まとめ

IoTについて解説しました。しかし、なぜ今、日本で「IoT」が求められているのでしょうか?その答えは「少子高齢化」が原因です。今後日本は、労働力の減少や社会保障費の増大によって、国力が衰退していくのが確実です。これら問題の一助となるのが、「IoT」なのです。IoTの技術によって、効率的な社会を目指すことができるのです。

MinSuku
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