著者・あらすじ
濱田秀彦
1960年東京都生まれ。株式会社ヒューマンテック代表取締役。マネジメントコンサルタント。
あらすじ
マネジメントコンサルタントが、上司と“すぐに心を通わせる”方法について解説します。「話が通じるようになるには?」「相手への察し方」「察知力の高め方」など、仕事を円滑にするコミュニケーションについて取りまとめています。
1. “話が通じる”基本とは?
上司と話が通じない原因があります。それが「察していない」ことです。上司の心を察していないと、いくら頑張って会話をしても「聴く耳を持ってくれない」のです。著者曰く、上司の心を察するための基本が、2つあるといいます。それが「上司のバックグラウンド」と「上司の今」です。
「上司のバックグラウンド」とは、上司の考えを生み出す背景や土台のことです。上司の立場を察することで話が通じるようになります。「上司の今」とは、日々刻々と変わる上司の状況や気持ちのことです。上司の気持ちを察することで、話が通じるようになります。上司のバックグラウンドと今の気持ちを観察し、察することが話を通じさせる基本なのです。
2. 「聴き方」のポイント
察して動くために当然必要となってくるのが「聴き方」です。「聴き方」のポイントが3つあります。それが「目を見る」「ペースを合わせる」「あいづちの言葉を発する」です。相手の「目を見て」聴くことで、相手の話をどれだけ真剣に聞いているかが伝わります。視線の逃げ場をつくらないことが基本です。
次に「相手のペースに合わせる」ことで、相手は心地よく話すことができます。最後に、「あいづちの言葉を発する」ことで、より相手に関心があることが伝わります。あいづちをいい加減にしてしまうと、返って逆効果になるので注意が必要です。この3点を押さえながら話すことで「察する聴き方」ができるようになります。
3. 「話し方」のポイント
察して動くためには、「話し方」も大きなポイントです。とりわけ話しかけるタイミングは、その大部分を占めます。著者曰く、上司に話しかけるタイミングは「月の一週目の水曜日」がベストと述べています。「月」の中のベストタイミングとして、忙しい月末より、手の空く月初めが良いです。
「週」の中のベストタイミングとしては、半ばが良いです。週はじめはミーティングなどがあり、週終わりは納期が重なるので余裕がありません。よって、「水曜日」が妥当となるのです。大事な話、コアな相談を持ちかけるのであれば、「一週目の水曜日」がベストタイミングなのです。
まとめ
聴き方も話し方も、すべては「日頃のキャラクター次第」といえます。日頃から、上司の気持ちを汲み取れるキャラクターであれば、上司も「イエス」「ノー」がはっきり言えます。反対に、日頃から上司の気持ちを汲み取れないキャラクターであれば、上司もただイライラしてしまうだけです。日頃からのキャラづくりが、円滑に仕事をすすめるポイントなのです。