相手に挨拶に返すのはただの「返事」です
挨拶は人間関係を作るための基本的なテクニックですが、基本だからこそ些細な気遣いができるかどうか差が現れやすいとも言えます。挨拶については具体的に学ぶという機会も少ないですから、このタイミングで挨拶しても大丈夫か、と迷う場面もあるのではないでしょうか。
例えば、会社でよくあるのが上司や先輩と廊下ですれ違うシーンです。この場合、どちらが先に挨拶をしたほうがいいのか迷いますよね。
基本的には目下の者が先に挨拶をするべきだと思われがちです。もちろん、先に挨拶するというのは間違っていません。
ただ、相手が目上だから先に挨拶をするのではなく、挨拶は常に先手必勝、立場に関係なく先にしたほうが良いのです。
「おはよう」という挨拶に「おはよう」と返すのは、挨拶ではなくただの返事です。挨拶は相手の存在に気がついたほうから、先に声をかけるのが基本なのです。
立場に関係なく先に挨拶しましょう
そのため会社で知り合いに会ったら、「どちらが先に挨拶をするべきか」と頭の中で考える前に、相手の姿が見えた瞬間に挨拶をしてしまいましょう。
また、目上の立場の人も向こうから挨拶されるのを待つのではなく、自分の方から部下に「おはよう」「ご苦労様」と声をかけたほうがいいのです。
特に部下の中には、自分から上司に声をかけづらいと思っている人もいます。「今声をかけても大丈夫かな」と上司と遭遇した際に迷った経験は誰にもあるはずです。
仮に挨拶のタイミングを掴みかねてそのまま無言ですれ違ってしまった場合、お互いその日1日は気まずい雰囲気の中過ごさなければいけなくなってしまいます。そうならないためにも、目上の人も挨拶されるのを待っているのではなく、むしろ自分から挨拶をしたほうがいいのです。
上司から挨拶をすることで部下の緊張も解けるだけでなく、そこから会話を展開することでコミュニケーションのきっかけにもなります。
それに部下の立場から見ても、目下の人間が挨拶するのが当然という姿勢の上司より、立場に関係なく気さくに声をかけてくれる上司の方が、はるかに尊敬できる人に見えるはずですよ。
挨拶は先手を競い合うつもりで
挨拶は基本的には立場関係なく、相手に気がついたほうから率先して声をかけるようにしましょう。挨拶に返すのはただの返事なのです。
どちらが先に挨拶をするべきか考えている間に結局挨拶しそびれてしまえば、朝からお互いに気まずくなってしまうかもしれません。そのため、挨拶はこちらが先手必勝を取りに行くような、先手を競い合うつもりで声をかけたほうがいいのです。